白衣の独り言

良いことも悪いことも、人生には必要みたい。それでもやっぱりできるだけ、悪いことは少なめであって欲しいから、みんな頑張っているんだね。

2009年1月20日火曜日

ナースコール


こんにちは。都です。

今日は夜勤明けでした。

昨日の夜勤は、内科二次。

当然、救急外来はこみこみ。

そして当然、入院が来る・・・。

夜間の入院、6人でした。

ほとんどリーダーさんがとってくれて、私は2人だけとりました。

でもひとりは結構な頻コーラー、そしてもうひとりは朝6時入院、8時に鋼線牽引。

牽引した方はともかく・・・頻コールの最初の入院の方には参りました。

腰痛の方で、もしかしたら腰椎圧迫骨折かということで入院されたんですが。

とにかく、尿意が。

1時間置きに尿器を使って、最後にはほぼ10分置きにコール。

レベルクリアな方だけれど、大部屋なのに夜間でも大きな声で話すしとにかく看護師を使う。

SpO2 50%台まで下がっている重症な方もいて、申し訳ないけど看護師2人じゃ対応しきれない・・・。

他の方の牽引についてる間もナースコールのPHS(というのがあるんですよ・・・ナースコールがあるとPHSが鳴って部屋番号が出るんです)が鳴りっぱなし。

リーダーは患者さんの食事の準備に回っているし、どうしてもしばらく間があいてしまって謝りながら訪室すると「ここの看護師は患者をなんだと思ってるんだ!」と怒り出す。

で、何の用なのか聞いたら「いや、今何時かと思って」

・・・・・・。


お前は看護師をなんだと思ってるんだ!!!


都、怒りを抑えて笑顔で「時計を持ってきましょうね」と言ってみました。

でも何度「夜だから声を小さく」といっても「他の方もいるので、緊急の時とトイレの時だけ押してください」といっても、小さなことでナースコールを押す彼。

リーダーからも私からも、何度も説明したけれど、結局私達が帰る寸前まで彼のナースコールは鳴っていました。

認知症の方というならまだ。でもクリアな方がこう頻コールだと、ちょっと色々考えちゃいます。

患者さんの中には確かに、少し勘違いしてる方がいらっしゃます。

看護師は皆声をそろえて言います。

私達、あなたの召し使いじゃありません。

病気で自分でできないことはお手伝いします。

でも何もかもをすることはできません。自分でできるところは自分でしてもらうことは鉄則です。忙しいことが理由ではなく、それは看護。何もかも看護師にまかせていては退院したあと辛いのは患者さんとその家族です。

自分は病気なんだからと言う方もいますが、できないことを頼るのとできることを甘えるのとではやはり、違いますから・・・。

ターミナルの方が寂しくて頻回に押すコールや、認知症の方が何度も押すコール。痛みが強くて押すコール、尿意があって押すコール。時間を尋ねるコール。苦しいというコール。布団をかけてくれというコール。

いろんなナースコールがあります。

小さな事件も大きな事件も変わりはないと、いつかドラマで言ってましたね。

でも看護師には優先順位が本当に命を分けることがあります。

すぐに行けないのは、申し訳ない。それは本当に。ナースコールを聞かないふりする看護師は多分いないでしょう。

ただ、今にも、という重症者がいたりすると、やっぱり・・・。血圧が70台に下がった方をおいてはいけません。

やはりマンパワーの不足なのかと思ったりもしますが・・・。

ただ、一番怖いのは。

あぁまたあのひとのコールだ、後回しにしよう。

と考えてしまうこと。

もしかしたら本当に、何かあったコールなのかもしれない。それを「また」と思って見ぬふりをしてしまったら。

それこそ、命を分けることになるかもしれない。

ナースコールは患者さんの命綱。

だから今日も、明日も、看護師は患者さんのナースコールに足を運びます。

それがどんなコールでも。


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2 件のコメント:

Anonymous 匿名 さんは書きました...

はじめまして。
私も看護師(といってもまだ2年…もうすぐ3年目!!)ですが、共感することあり、勉強になることあり、いつも楽しく読ませてもらってます。
なんだか、「医療はサービス」なぞと言っている人たちが多い世の中なので(特に看護分野のえらい人たちがそうですね)勘違いする患者がいても仕方ないのかなあ、と諦めモードですが。やっぱり私も「召使じゃない!」って思っちゃうこと、あります。そのたびに、理解してもらえるよう説明したり、先輩にバトンタッチしたり……難しいですね。
夜勤、お疲れさまでした。ゆっくり休んでくださいね!

2009年1月24日 16:22  
Blogger  さんは書きました...

Keiさん
初めまして。コメント、ありがとうございます。
医療はサービス…。患者様はお客様。よく言われちゃうけど、でも、サービス業だったら、お客を怒ることはないですよね。私達は、高血糖なのに間食をする患者さんを怒らなきゃいけないし、自分でできることをやってと甘えてくる患者さんを叱咤激励?してやらせなきゃならない。みんなわかってくれー! と叫びたくなることも多々ありますよね! 
Keiさんも、きついこと、理不尽なこと、きっとたくさんあると思います…。お互い頑張りましょうねっ

2009年1月28日 14:20  

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