白衣の独り言

良いことも悪いことも、人生には必要みたい。それでもやっぱりできるだけ、悪いことは少なめであって欲しいから、みんな頑張っているんだね。

2009年9月18日金曜日

接遇


先日、うちの病院で接遇研修というのをやりました。

どこからか講師の先生を招いて、仕事のあとに強制参加。

面倒だねと言い合いながら研修室で同じ病棟の人と座っていたら、研修が始まってから「同じ病棟の人と3人以上一緒にならないように」と言われ、大移動。

始まりは大分遅くなり、講師の先生は「始まるのが遅いと帰るのも遅くなりますよ。早く移動して」なんて言われ。

じゃー最初から同じ病棟のスタッフと一緒に座らないように説明しとけ!!

このあたりから周りは剣呑な雰囲気・・・。

最初だけ出て途中で抜け出そうと画策していたら、

グループワーク

の上、各テーブルでディスカッションするために最初に自己紹介。

抜け出せない・・・

その上、テーブルの座った位置で番号をつけられ、講師の方に「では1番の方、意見を言って下さい」なんて番号で指され、更に皆さんの苛々は増大。

どこかでCAの講師もしているというその先生。

病院というものを全く理解していないことがそのお話の内容からわかりました。

「外来の順番が遅い」と文句を言ってくる患者さんにきちんと状況を説明して低姿勢で「お待ちいただけますか」と言えば、絶対に「帰る」なんて言わないそうですよ。

検査室へ行くのに間違えた道を教えられた患者さんがいたら、正しい道を説明するだけでなく一緒に検査室まで行くことで、看護師の忙しさは半減するらしいですよ。

看護師は皆、誰かのために尽くしたい、役に立ちたいと思ったからこの職業を選んだらしいですよ。

・・・・・・

私が呼吸器や泌尿器や耳鼻科の外来を継続看護師としてやっていたときは、どれだけ丁寧に接して説明をしても時間がなければ帰る方はいましたし。

一緒に検査室に行く時間が、私達のこの仕事の中でどれだけ割けるのか、それが最終的に他の看護師の手を煩わせないから他の看護師に余裕ができて仕事が上手く運ぶという説明には納得いきませんし。

私、誰かのためではなく手に職つけて自分一人でも生きていける経済性でこの仕事を選んだし。

全てを言い切るその講師の方に、周りの看護師も白い視線。

皆意外と熱心にアンケート書いていると思ったら、その講師の批判をつらつらと書いていたそうです。

接遇は大切、それは真実。ただ笑顔と丁寧さがあればいいというものじゃない。相手を気遣い相手の立場に立つという事を忘れないように。

特に救急外来をしていると、電話越しや直来の方からは結構手厳しい事を言われます。皆自分達のことでいっぱいいっぱいになっているから当然ですが、私達の一言一言に敏感に反応し、そんなつもりで言ったわけでもないのに「診てくれないって事か」「来るなっていうのか」なんて言われたりする。

そんな時私達の関わりひとつで、患者さんやご家族の対応が変わったりもする。

接遇って本当に大切。

でもこの研修、押し付けがましさが前面に押し出されていて、却って皆の反感を煽ってしまいました。

一番接遇を身につけなきゃいけないような看護師は、こういう研修出ないでさっさと帰りますしね・・・。

あまり意味のない1時間半でした・・・。


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