白衣の独り言

良いことも悪いことも、人生には必要みたい。それでもやっぱりできるだけ、悪いことは少なめであって欲しいから、みんな頑張っているんだね。

2009年8月8日土曜日

陰圧部屋


陰圧部屋というのをご存知でしょうか。

常に換気扇を回し、中の空気を外へ押し出します。

結核の患者さん、結核疑いの患者さんは陰圧部屋でN95というマスクをつけます。

この陰圧部屋というのがうちの病院全体で救急病棟にひとつしかありません。

なので大抵、病院で結核疑いの方が出たら、陰圧部屋へ転棟になります。

昨日まで、その部屋に脳梗塞の方が入っていました。

過去に結核の既往があり、ガフキー陽性が出てしまった彼女。3回の痰の検査、クォンティフェロン検査、ツ反。全てやりました。

ガフキーは3回陰性、PCRも陰性、クォンティフェロンも、ツ反も陰性。

これだけやれば、陰圧部屋解除ですよね。

脳外の病棟へ行っていただきましょう。なんて言ってたら、その方の結核を見ている呼吸器医師が一言。

いやーこの方透析やってるからクォンティフェロンの結果いまいち信用でいないし、今日ブロンコしてガフキー見てからにしましょう。

・・・・・・

そう、この方、透析もしています。結核疑いの方は透析センターでできないので、呼吸器病棟にある透析をまわすことのできる個室までわざわざ週3回連れて行き、透析をしています。

だからこそ、もう透析センターへいけるよう、みんな朝から色んな箇所に電話をかけて移動を検討していたのに・・・

ブロンコしようと医師がいい始めたの、朝9時。

信用ならないって最初からわかってるならもっと早くにブロンコしろ!!!

・・・なんて言い方はしませんでしたが、一言、医師に言わせて頂いておきました。

というわけで、朝9時15分からブロンコ介助。

もちろん、放射線科ではできないので、病室へ簡易式の機械を持ってきて行いました。

患者さん、最初セデーションもかけずに行われて物凄い抵抗。

そりゃそうですよね・・・

セデーションかけたほうがいいんじゃないですか、何度か伝えてようやくドルミカムという薬を使用。

それでも抵抗があり、医師が医師を呼び、看護師私、医師3人の大掛かりになりました。

・・・というか私いらないんじゃ。

ブロンコの前に一人だけと思って最初に回った方の血圧が下がっていて、リーダーには伝えて頼んでおいたのですがとても気になったし、途中で抜けようとしたけれど、駄目でした・・・。

ようやく終わったのが、10時半すぎ。

そこから片付けて、患者さんを回って。

結局、ガフキーは陰性。

患者さんは透析センターで透析し、そのまま脳外の病棟へ引き取っていただくことになりました。

陰圧部屋、できればもっと作ってほしいな・・・ていうか何で最初の設計のときひとつしか作らなかったんだろう。

他の事も色々あり、溜め息の出る一日でした。


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