白衣の独り言

良いことも悪いことも、人生には必要みたい。それでもやっぱりできるだけ、悪いことは少なめであって欲しいから、みんな頑張っているんだね。

2008年7月24日木曜日

特別

彼がなくなったとき、

夜勤の先輩に、

「あまり堂々と来ない方が良いよ。彼だけ特別扱いってわけにはいかないんだからね」

と言われました。


言われれば、確かに彼は特別。

でもだからって他の患者さんとケアに差をつけた覚えはないし、

お見送りをしただけで、誰かに迷惑をかけた覚えもない。

お見送りした、しないということで、患者さんのご家族に「差別」と言われることもない。


ずっと関わってきていて、最後は看取りたい。

自己満足だということもわかってる。

医師は、「夜でも何かあったら主治医の僕を呼んで」と言えるけど、

いくらプライマリーであっても看護師を呼ぶことはない。

それこそ、ずるいなぁ、って思うこともある。

彼らは許されるのに。


彼の主治医だった例のS医師は、何かあったら夜でも絶対に知らせてと看護師に言いまわってた。

でもいつも、呼んでも来るのが遅いか来ないかで、自分の患者さんが亡くなったとき家族に必ず解剖の話を持ち出していた彼は、夜勤の先輩達に「どうせ呼んだって来ないし、ゼクの話とかしちゃうんでしょ」と、朝師長が連絡するまで彼が亡くなったことを知らされずにいた。

「こういうときに普段の行いが出ちゃうのよね」
と師長は溜め息。

当然怒り狂ってたけど、「急変時主治医コール」とカルテには明記していなくて、夜勤者は突っぱねて終わった。

「今日中に彼に会ってきます」と言って、自宅まで行ったらしいと師長が言ってた。

それは、いいのかな。

いいなぁ。

私はただの看護師だから、やっぱり、そういうの、駄目なんだろうな。


こういう仕事をしていて、どんなに公平云々って言われてたって、「看護師とは・・・」って言われてたって。

特別な患者さんが出来るのは仕方ないことだと思う。

誰だって、心に残るひとはいるはず。


なんだか、彼が亡くなったことに加えて、特別扱いだと先輩に言われて。

力が抜ける感じがした。


それでも、その先輩と同じ夜勤を昨日して、笑顔で接して、

S医師とも、二年間ありがとうございましたと会話を交わして。

日々は普通に過ぎて、

私だって、何かが変わるわけではない。


ただ彼の笑顔を時々思い出して、

駄目になりそうな日々、彼に少しの勇気を分けてもらって、

これからも、看護師を続けるんだろう。


色んなことを覚悟の上で、深入りした。

看護師倫理がどうこうなんて、そんなもの、なんだっていうんだ。


 どんなに人に駄目だよって言われたって、

  彼は私の特別な患者さんだから。


賛否両論。でも私は私。  ↓皆さんの元気なブログへ↓
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2 件のコメント:

Anonymous 匿名 さんは書きました...

都さんこんばんは
今の世知辛い時代、都さんのような人がいてもいいと思います。どうかそのままの人でいてください。見ている人は見ています。
ところで私のお見合いの件ですが、二人であうのは不安ということで、仲介人を交えて昨日会ってきました。いろいろ話をして、最後に「また貴女に会いたい」と握手したどさくさに言ってきました。やるだけやったので悔いはないです。ちなみに私は下手すると20代にしか見えないそうです。多く言われても31,2なので、よほど子供っぽく見えるのでしょう。

2008年7月29日 22:20  
Blogger  さんは書きました...

神風さん>
おぉお! 良い感じですね!! 
このままうまくいくといいですね♪ 
私は中学のときに20代と言われました…よほど老けているのでしょう…(泣)

2008年7月30日 11:53  

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