厄月?
・・・・・・厄月、なので、しょうか。
昨日、勤務表が発表されました。
脳神経外科へ、移動だそうです。
まだこの病棟来て、1年も経っていないのに・・・・・・。
私、脳神経外科だけは。絶対に行きたくなかったんです。
って書くと脳外の看護師さんが目をむきそうですが・・・ちゃんと理由はあります。
私、脳腫瘍があります。
一応良性とは言われてますが・・・グリオーマのグレードⅠ。
見つかったのは専門学校のときで、一度生検のために手術もしました。
でも今とりきろうと考えたら麻痺が残るかもしれないから、とそのとき全摘出はされなかった。
年に1度、うちの脳外でMRIをとって経過を見てもらってます。特に症状もない。
だから普段は忘れていられるんですが、どうしても、時々怖くなる事があります。
今の呼吸器病棟では肺癌の方がたくさんいて、脳に転移する方も多い。脳転移すると、症状はとても重くなります。
脳浮腫が強くなって、頭痛と嘔吐とふらつきで歩けない人や。物が二重に見えるという方。認知症に近い症状になる方。私の大切な患者さんも、脳転移してました。
良性の脳腫瘍と脳転移とじゃレベルが違うし、そもそもできた場所によって症状だって異なる。それでも、ふとした時に思ったりします。
自分もいずれ。こうなっていくのかなって。
良性だって悪性になることはあるし、
・・・・・・。
自分に脳腫瘍があるということを師長に言ってなかったからでしょうか?
脳外に行くとわかってから、師長に相談してみました。
そしたらやっぱり、良性と悪性じゃ違うでしょ。と言われた。
脳外に行ったらむしろ良性がどれだけ幸運かわかるし、今はそんなに脳腫瘍の患者さんも入院しないから大丈夫よ。ここで脳メタの人見てるほうが、あまりに症状重くて辛いでしょう。だから脳外行って勉強したほうがいいわよ。
そんな簡単なもんじゃないんです。
理性ではわかってます。良性で、まだまだ先があって、悪性にだってならずに長く生きられるかも。
でも最後はどうだろう? ほんとに悪化せずに、このまま手術もせずにいられるだろうか。
できれば忘れて日々を過ごしていたい。
ひとはいずれ皆死にます。病院にいて、それは身近に感じてる。
でも自分が死ぬ日のことを毎日考えながら生きて行くひとがどれだけいる?
それってどれほど辛いか。苦しいか。
今入院している患者さん達のなかには、毎日、そうやって死を思っている方もいるでしょう。
そういった方を看護していくのも、私達の仕事です。
でも一緒に落ちちゃいけないんです。彼らの心を看ていくには、自分は落ちちゃいけないんです。
できれば、脳腫瘍という疾患から遠ざかりたい。脳転移は、まだ感情を保っていられる。時々ほんとに落ち込むことがあるけれど。
でも同じ脳腫瘍のターミナルの方がくる病棟で勤務はしたくない。
我が侭でしょうか?
もっと強くなれと、言われるでしょうか?
でも私は、今までの私を知っています。
もしかしたら平気かもしれない。脳外で働いて、思ったほど辛くはないかもしれない。
でも今、怖くなくても、いずれ。もし脳腫瘍が悪化したときに、自分の今までの経験を振り返ったら。
脳腫瘍の方の最後がどんなだったか、思い出して毎日を過ごすのでしょうか?
そういうことを、看護師2年目でずっと考えていた時期があります。仕事も辛くて、毎日泣いていた。
遠い先のことを考えて。
脳外に移動したら、またそんな日々が始まるかもしれない・・・。
最初は突っぱねられたけれど、師長さんにちゃんと経過を話して。
「仕方ないわね」
と言われました。
部長に話してみるけど、1ヶ月は、とりあえず脳外に行かなきゃだめよ。と。
脳外行くくらいならこの病院やめる、とは言いません。それはさすがに社会人としてどうかと。
でも長期にわたるようなら、少し考えようかと思います。
とにかく・・・・・・行きたくないよー・・・・・・。
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ラベル: 看護師
5 件のコメント:
自分の病気を忘れたい気持ちはよく分かります。
私が病気を自分の一部だと受け入れるのに10年近い時間を要しました。
それまでは病気の事を聞かれるのも凄く嫌だったです。
ただ看護師と患者でしかない私の立場は違うかも知れません。
とりあえず相談されたのでしたら、あとはやれるだけやってみるしかないかな?
もしかすると自分を乗り越える良いきっかけになるかも知れませんし。
病気に関する事も人間関係も結局は時間が解決するものだと思っています。
だから今は無理でも10年後20年後には受け入れられる事もあります。
受け入れる力ができた時に再挑戦するという選択肢もありますし、今は今のあなたができる事をすれば良いと思います。
最悪辞めると言う選択になったとしても、誰もあなたを責めはしないでしょう。
でも少しだけがんばってみては如何ですか?
色んな経験はきっとあなたにとってプラスになると思いますよ。
はじめまして。同業者です。
今、夜勤の休憩中に読ませていただいています。
脳腫瘍にもたくさんの種類があって、良性とのことですが…看護師だからこそ、その怖さは強いと思います。きっといろんな方の死も見てきて、その辛さや苦しみも、知っているでしょう。私ももし自分だったらと患者さんと自分を置き換えて考えると、看護師を続けていられるかどうか…。常にそれを意識していたら働いていくのは難しいという言葉は良く分かります。
脳外科はあなたにとってとても辛いと思います。精神的に安定できるなら、そこを拒否することは当然だと思います。そうしてこそ看護師を続けられるのだから。プロとして、自分自身が看護師を続けるために脳外を避けるのは、絶対にわがままではないと私は思います。
無理をせず、出来ることをする。自分の限界を知ってこそ、プロだと私は思います。貴方は自分自身をきちんと見据えることができているのだとブログを呼んで思いました。
看護部長と話をして、他の病棟へ異動できるといいですね…。
はじめまして。
ブログスカウト事務局の池田と申します。
http://blogscout.jp/
看護師さんならではの苦労など
あまり窺い知る事が出来ない日常を興味深く読ませて頂きました。
実は今、看護師のためのブログクチコミサイトの
オープンに伴い、ぜひご協力いただきたくメッセージを
お送りさせていただきました。
「となりのナース」というサイトです。
http://www.tonari-nurse.jp/
主に看護師・看護学校生を対象としたコミュニティサイトでして、
情報の交換ができる場所を目指しております。
より多くの方にブログを見ていただける機会になり、
ブログのアクセスアップにご協力できるものと考えております。
ぜひご検討をいただければ幸いです。
詳細につきましてのご案内をさせて頂きたいと思いますので、
もしご興味を持っていただけたら、メールを一通いただきますよう
お願い申し上げます。返信にて詳細をお知らせいたします。
⇒ ikeda-n@media.writeup.co.jp
※ご協力いただいた際には、謝礼をご用意させていただきます。
#突然ご連絡致しました失礼をお許しください。
もし不愉快に思われましたら、恐れ入りますがコメントの削除をお願いいたします。
こんばんは都さん
不安を抱えたまま仕事をすると悪影響を及ぼします。ましてや身体しかも脳です。わたしも都さんほどではないですが、脳神経外科の
患者さんを見てきましたし、自分も片麻痺なので、お察しします。よく職場の上長さんとお話してください。健康第一です。自分がいい状態でないと人に優しくなれませんから。
多雨やさん>
コメント、ありがとうございます。
脳神経外科は、病気がなければ一度は行ってみたかった病棟です。今行くことで、プラスになることもきっと多いんだろうと思います。意外と精神的に平気で、「あー大丈夫だたしたことない、来て良かった」と思えるかもしれない。でも…今でなく将来のことを考えると、マイナスになる部分が多くなると思ってしまうんです。今の経験が、もし自分が悪性になったとき色々なことを考えさせる。将来の自分にそれに耐えろと、患者さん達を見ている今の自分では言えない。
でもきっと、一ヶ月は脳外に行くと思います。そのときはきちんと脳外で仕事を頑張っていこうと思います…。
カイさん>
初めまして。コメントありがとうございます。
同業者の方なんですね。やっぱり、怖い、ですよね…私も何度か、患者さんが自分だったらと思うと、申し訳ないけど怖いと思うことがあります。そういう状態を続けていながら患者さんを看続けるのは難しい…。自分の精神的安定を考えると、やっぱり脳外に行くのは違う気がするんです…。
池田春子さん>
すみません…私ランキングへの移動用壁紙さえはりつけられない女なので、多分難しいことはできないと思います(汗)お誘いありがとうございました。
神風さん>
ありがとうございます。
やっぱりどうやっても、脳外に行って精神的に落ち着いて仕事ができるなんて思えないんです…。今でさえ、時々どうしようもなく怖くなることがあるし…。
来週、部長とちゃんと話して、自分の今の気持ちを伝えようと思います。
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