白衣の独り言

良いことも悪いことも、人生には必要みたい。それでもやっぱりできるだけ、悪いことは少なめであって欲しいから、みんな頑張っているんだね。

2009年5月11日月曜日

聞いて欲しい CF前夜編



久し振りに、患者さんに怒られました。


昨日から今日にかけての夜勤。

BIPAPはいるわ、入院押し寄せるわ、不穏だわで結構ばたばたしていました。

そんな中、大腸検査(CF)をする方に、前処置の下剤を昨日の夜持っていった事がそもそもの発端でした。

あっここからちょっと看護師さん以外は気分を害するかもしれません・・・「大腸」という言葉自体で気分を害した方は読まないほうがいいかもです。ほんとの下ネタになっちゃうので・・・

さて、その方は70歳代の男の方。以前うちの病院の小児科医を勤めていたらしいです。ちなみに、話しだすと止まりません。

お医者さんなので、大体のことはわかるでしょう。日勤さんが大腸検査について説明してくれていて、私は検温と一緒に下剤をもって訪室。

検温を済ませたあと「これが、前の晩に飲むお薬ですよ」と下剤を差し出しました。

すると、

「今日は昼過ぎから下痢をしてしまって、疲れてるんですよね・・・」

と溜め息。入院後5日間お通じがなく、前日にも下剤を内服していたそうです。それがちょうど効いて、やや軟便だったとか。

「そうなんですか・・・。明日の検査は、もっと下痢みたいになって、色がつかないくらいまで出し切ってから行うものなので、更に下剤を飲まなきゃならないんです」

と都。

「今日は孫も来て色々あって、精神的にも疲れているんです」

と、Aさん。

ぅん? 

お孫さん??

「下痢の状態でそれを飲んだら更に下痢になりますよね?」

「検査自体が、わざと下痢をさせて出し切ってから行うものなので」

「それはわかってます。私も医者ですから。ただ下痢にさせて私を苦しませるのかということを話しているんです」

・・・・・・

え、だってCFってそういう検査・・・。

下痢は辛いけど、下痢しなきゃできません。お医者さんならわかるはず。

下痢が辛いからやだというなら、そもそもCFなんてできません。

「この検査は私がお願いしてやってもらうものなんです。それはわかってます、けどね、延期にはできないもんですか?」

とA氏。

延期にしても、そのうちやるつもりならいずれは下痢の状態と戦わなきゃならないんですよ?

「これ以上下痢するのは辛いんですね・・・。そしたら、土日なので今日はAさんの担当の先生はいないんですが、当番の先生に聞いてみますね」

と言って、オンコールDr、トップから2番目の医師に恐々相談。

「飲ませないで、明日の朝主治医相談でいいんじゃないの」

あっさり言われて、ほっ。

でAさんの所に行くと

何故か

既にお怒り

「薬持ってきてください! 仕方ないですから飲みますよ。やりますよ。やるしかないんでしょ!」

怒鳴る。

「いえ、今先生に聞いたら、今日は下剤飲まずに明日延期か中止にできるか朝主治医の先生に聞いてみるでいいですよって」

「いいんです、もう好きにしてください。やるしかないんですから。やりますよ」

えー!?

これは逆ギレと言っても良い状況??

下剤を飲むこと拒否して、医師もそれなら飲まなくて良いと言ったのに、「飲めと強要された」ばりの勢いで怒ってる。そして「薬を持ってきなさい!」と命令。

「いいんですか? 無理に飲まなくてもいいんですよ? もしやるとしたら明日またお水の下剤を2L飲まなきゃいけなくなるんですよ?」

もうどちらかといえばこれで下剤効きすぎて更に朝お怒りをくらうよりは、CF延期の方がよほどいい。思わず都、延期の方向に誘導。

でも彼、頑として「飲みます」

じゃぁ・・・それこそ、仕方ない・・・。

といって、ラキソベロンという薬を1本内服。

これの効き目、結構凄いんです。それがわかってるからこそ、更なる下痢の到来を恐れる都・・・だってこの方下痢したら絶対更に怒る・・・。下痢になるための前処置なんだから当たり前なのに。

先生、ちゃんと説明しなかったのー!?

下剤飲んだ後、すぐに「電気を消して下さい」と怒られ慌ててぱちん。

彼は眠りにつきました。


さて、朝を迎えてからの話はまた今度。

夜勤明けの都、そろそろおねむです・・・


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